何者かの人命調伏の呪いによって、将軍綱吉が日夜病に苦しみ、天下乱るるの兆があった。江戸城中将軍寝所の床下に呪いの人形をもち込んだ黒装束の男を、退屈男早乙女主水之介が取りおさえた。が、曲者は見事に舌を噛み切って死んだ。呪いの人形を陰陽師阿部清賢が占ったところ、事件の首謀者は意外にも御三家筆頭尾張大納言と出た。近く京都御所で行われる天子即位式出席の途上、尾張は将軍綱吉が立ち寄らねばならぬ場所である。老中豊後守は退屈男をよんで守護の任に当らせようとしたが、彼は既に用人可内、むささびおしま、つばくろ三次の三人を連れて旅立っていた。尾張城内では城主邦宗の命令で、綱吉を迎えるための新舎殿が造営されていた。舎殿完成と同時に普譜奉行大橋妥女が何者かに殺された。弟子の竹内彦四郎を救った退屈男は、妥女の娘弥生から父妥女の残した書状を手に入れた。それには舎殿のからくりによ...
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