美術作家、奈良美智。46歳。 彼が描く、何かを見据えたような眼差しの少女の絵を、だれもが一度は目にしたことがあるだろう。見る者をグッと見つめ返す瞳がちょっと怖くもあるような。 最近、国際的な評価を得る日本の現代美術作家が増えてきたが、その中でも、先鞭を付けた一人が奈良であり、代表格でもある。その作品はMOMAに収蔵され、世界各地から展覧会の声がかかる。そう、「世界的アーティスト」奈良美智。けれども、そんな立場に一番違和感を感じているのは、奈良自身だった。 この夏、奈良にとって最大の個展「AtoZ」が、彼の故郷・青森県弘前市で開催される。全てが、ビジネスやアートの常識から外れているというこの展覧会で、奈良が表現したかったこととは…? モダンアート界の”巨匠”の心の内に迫る。
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