新生大学野球部の強打者岡村純平は、将来性ある逸材として各プロ球団から狙われ四千万円という高額の契約金まで飛びだしていた。話題の人純平は、女子学生の間でも人気の的、ことに三浦エリ子はもっとも積極的に近寄ってきた。このエリ子は契約結婚の同調者で常日頃から「性的本能の合理的解決方法は約結婚以外にはない」と主張しており、その相手に純平を選んだのであった。純平に一番熱心なのは大阪ブルドックスで、この球団には純平の先輩で清沢浩治投手が在籍していた。清沢はすっかり落ちぶれて球団では整理の対象にあげられていた。永部球団オーナーは清沢に純平のスカウトを命じた。清沢は加世子という女性と契約結婚中で、契約満了を間近に控えていた。永部オーナーは、清沢に命じて純平獲得のために“お色気攻勢”を敢行させた。料亭の宴席で多くの芸者にまじって純平の側に座り、純平との関係をぶつエリ子をみて、清沢はエリ子を味方にひきこんだ。清沢と対抗してパイレーツに入れようと企てる山口マネージャーの攻勢もエリ子の機転で事なきを得ていたが、突如新聞紙上に“岡村純平パイレーツ入り”が大々的に報道された。このことを知って驚いた清沢は、純平を訪ねスカウトでなく野球部の先輩としてプロ野球選手としての心構えを説くのだった。しかし純平の決意は堅かった。清沢はブルドックスを解雇された。妻の加世子はそんな清沢をみて一生一緒に暮らそうと語って清沢を感激させた。いまでは、純平も次第にエリ子と清沢の真情がわかるような気持になってきていた。そしてブルドックと契約を結んだ。その側にはエリ子の明るい顔があった。
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