黒井ミサが、もし強い少女であるというなら、それは魔術という人を超えた力を持つからではなく、魔術を行使する者と己を任じ、生き続けているその精神こそが強さに他ならない。だが、本当に黒井ミサは絶対的に強い少女なのだろうか――。 新しい「エコエコアザラク」のTVシリーズは、「眼」というシリーズ・タイトルを持つところからスタートした。眼、視線、見るという行為には様々な象徴、隠喩を込める事が可能である。だが、今、この希望や期待からほど遠い新世紀に、黒井ミサというヒロインを通して描くべき“眼球譚”は、物語の書き手である我々のベクトルを強制的に、或る方向へと誘導してきている。 黒井ミサが一体如何なる少女であるのか、このシリーズは映像メディアとして、初めて真っ向から描く事になるだろう。 ネオ・ゴシック・ホラー「エコエコアザラク-眼-」は、村井さだゆき氏、岡野ゆうき氏、そして私という、ファースト・シリーズの前半を担当した脚本陣が、今までの「エコエコアザラク」とは全く異なる新しい物語を描こうとしている。 演出陣は、服部光則監督を始めとする、かつて在ったコダイという神話的なグループの監督陣が集結し担っていく。 呪詛に満ちたこの日本という地に立つ、黒井ミサ――。ファースト・シーズンの第一話で、私は彼女に「魔女なんかじゃないからね」という台詞を言わせていた。しかし、新しい第一話で彼女は、己自身を「魔女」であると宣言するところからスタートする。 頽廃と恐怖に充ち満ちた、黒井ミサと「エコエコアザラク-眼-」の物語がどこに行き着くのか、息を潜め、身じろぎせず、“眼”を見開いて目撃して欲しい。
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