人を愛せないエリート裁判官と、黙秘を続ける殺人容疑の被告人。この二人をめぐる切ない人間ドラマを描く本格派ミステリー。若き判事が法廷で対面した被告人は“完全黙秘”を貫き通していた。しかしその法廷は、30年前の判事と被告人女性の衝撃の過去を巡り合わせる。若き判事を渡部篤郎、黙秘を続ける被告人を佐久間良子という豪華キャストで描く。被告人が「黙秘」を続ける理由とは何なのか? 人間の切なさと温かさが胸に迫るラストシーンは感涙必至。 【ストーリー】 横浜地裁の判事・矢沢俊一(渡部篤郎)は将来を約束されたエリート。法廷書記官・美里(藤谷美紀)との関係を続けながら、東京高裁判事の娘・響子(林美穂)との見合い話が持ち上がっている。 横浜を遠く離れた越後湯沢では中年の女・松島広恵(佐久間良子)が死体を川へと投げ込んでいた。数日後、地元の刑事・山岡(モト冬樹)は死体のポケットにあったマッチから広恵の働く旅館を突き止め、死んだ男が広恵と暮らしていた中嶋和彦(堀内正美)であることを知った。警察署で事情聴取を受けた広恵は何も語ろうとせず、凶悪犯にも難しいとされる完全黙秘を続けた。 新潟地裁へ異動の辞令が出た俊一は美里にそれを伝える。対する美里は俊一の子供を身ごもり、産むつもりであることを告げた。夜、美里の部屋を訪れた俊一は手切れ金を差し出す。新潟への引っ越しが迫ったある日、一時を響子とホテルで過ごした俊一の前に、何者かが突然現れた。その男・瀬能卓也(飯田基祐)は3年前に強制わいせつ罪で俊一に懲役6カ月、執行猶予2年の判決を言い渡されていた。瀬能は俊一を3年前から追い回しており、美里と響子のことをネタに俊一を強請る。横浜地裁勤務の最終日、俊一は瀬能に50万円を渡したうえに、瀬能に土下座を強いられる。屈辱を飲み込んで自宅に帰った俊一を美里が待っていた。美里は俊一に手切れ金を返し、別れを告げた。俊一はホッとするどころか、喪失感のようなものにとらわれる。 新潟地裁で俊一を待っていた最初の仕事は松島広恵の事件だった。法廷で広恵とまみえた俊一は冷静に審理を進める。すると、それまでどんな尋問にも沈黙を通してきた広恵が初めて口を開き、中嶋を殺し川へ流したことを証言する。しかし、俊一はいくつかの質問をすると突如、裁判の無効を宣言した…。
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