小学六年生の正一は小学校最後の春休みを利用して父の住むオーストラリアに向う。だが、一流商社に勤めているはずの父栄二は、今では会社を辞めて南の島タスマニアに住んでいるというのだ。とりあえずシドニーの町を見物していた正一は、そこで実という少年に出会う。複雑な家庭事情があり、家出してきたばかりという実に正一は親しみを感じる。そんな時平島直子と名乗る女が二人の前に現われ、正一と実を栄二のもとへ案内するのだった。しかしそこで正一と再会した栄二は、タスマニアの自然保護運動に参加して、幻の動物タスマニアタイガーを追っていた。そんないるのかいないのかもわからないタスマニアタイガーを追うことで頭が一杯になって、少しはみ出した行動をする栄二に疑問を抱き、反発してしまう正一だったが、いつしかそんな栄二の姿に頼もしさを感じるようになるのだった。そして、遂に春休みも終りに近づいた頃、正一は栄二と共にタスマニアタイガーを探しに出る。一晩中ねばる正一と栄二。夜が明け、森林をさまよった正一は、そこで朝日を背にしているタスマニアタイガーを見るのだった。
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