明治末期、グロテスクなまでの珍芸で人気を得た上方落語の桂馬喬(ばきょう)の破格な人生を、『ごろつき犬』、『鉄砲犬』などの「犬シリーズ」で知られた大映出身の村野鐵太郎監督が映画化したドラマ。原作は、藤本義一の直木賞受賞の同名小説。客を喜ばすためならと、顔の痘痕に何本もの煙管をぶら下げるという芸を編み出した桂馬喬という落語家を、通常の芸人のイメージを超えた鬼の如き執念を秘めた孤独な芸の求道者として描く。ほんの一刻、明治の末に、大阪の寄席で桂馬喬は居並ぶ大家の落語より人気を集めた。桂馬喬は桂馬狂ではないかといわれた。まさにその芸は狂であった。しかし、もともと狂っていたわけではない。孤児の馬喬は養父の遺志を継いで芸人となった。最初の彼は古典一途の生真面目な落語を披露していたが、お茶子の露との結婚を境に、積極的な性格に変った。それまでの馬喬は、手踊りと芝居咄しを得意とする人気落語家・桂露久の芸を邪道として軽蔑していたのだが・・・。
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